今年度の「なにわ歴史シンポジウム」は11月25日(土) 大阪歴史博物館4F講堂において、エリーニ・ユネスコ協会と大阪市の主催、NBK共催で約160名の参加者を集め開催された。 第一部の基調講演では、様々な形で大坂のまちづくりに関わってきた神社を取り上げ、特に生国魂神社と坐摩神社(いかすり)については古代国家の形成から平安時代、豊臣政権下において大坂の街づくりに与えた影響と、その由来が語られた。 第二部のパネルディスカッションでは、高島教授の名司会のもとに、基調講演者による意見交換とテーマに対する深堀を行った。時には驚きの事実あり、時には笑いありと、時間の経つのも忘れるひと時であった。 第三部は落語家の笑福亭生喬師匠による、今回のシンポジウムのテーマに非常に縁の深い「高津の富」という落語の公演であった。若手のホープという紹介通り、起伏に富んだその話術は、非常に懐の深い名人芸であった。 古代国家の形成から、町屋を中心とした商人文化の醸成に非常に深い影響を落とした上町台地と、それら神社。そこには異界もあり、今に残る伝統的な芸能文化を生み・育成してきました。 我々が普段、何気なくその前を通り過ぎている神社に、非常に多くの歴史的役割があったことを改めて再認識させられた。 今回のシンポジウムも、そんな上町台地を「世界遺産」として登録しようという運動の一環として開催されました。今後とも、より多くの皆様からご賛同頂けるよう活動してゆく所存です。ご協力の程、よろしくお願い申し上げます。
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