ニュービジネス推進委員会は7月16日、大阪凌霜クラブ(神戸大学学友会大阪 クラブ)で「労働力のグローバル化に如何に対応するか」をテーマに第一回目の ワークショップを開催した。グローバルな人材の育成や活用については業種や経営 規模の大小を問わずに切実な課題となっている。会員企業がこうした課題に直面した 際、解決のヒントとなるように、具体的な事例をベースに議論していくことが狙いである。 同委員会は今後、この問題を年間テーマとし、各地域の大学などと連携しながらワーク ショップを開催していく。 第一回目はパネリストとしてユーテック株式会社(本社・奈良市)のモハメッド・ラフィッ クル・イスラム理事、立命館大学の石野貴史・国際企画課長、同大国際関係学部4年生 のパン志達氏ら3人を招聘、ジャーナリストの井上久男氏がコーディネーターを務めた。 バングラディッシュ生まれのイスラム氏は20年前に来日し、茨城大や東京工業大大学院 で学んだ後、シャープに入社。現在は同社の協力企業であるユーテックで研究開発を 担当している。立命館大学は現在、経済産業省と文部科学省が共同で進める「アジア 人財資金構想」の中の高度専門留学生事業に採択されるなど国際化を推進している。 石野氏はその事務局である。パン氏は中国雲南省出身で03年に留学、来年からは立命 館大の職員として働く予定である。 企業、大学、学生のそれぞれ立場から雇用のグローバル化とは何かについて議論した。 議論の過程で浮上したキーワードを2つ挙げると、「意識のビックバン」「橋渡し役」である。 「意識のビックバン」では、日本は外国人の労働者をどのように受け入れるかもっと総合的 に幅広い視点で考えるべきではないかと指摘された。また、「橋渡し役」については、両方 の文化や言葉などが分かるという理由から日本の本社と海外の拠点をつなぐことができる 人材が求められているといった問題提起もあった。詳細については、数回のワークショップ 終了後、まとめて報告する予定である。
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