滋賀ブロック例会
滋賀ブロックの4月例会を湖南中部浄化センターで開催した。
今年度の当ブロックは昨年度に続き、水ビジネスにクローズアップし新事業創出の可能性を探る活動を行っている。
そこで、今回の例会では、湖南中部浄化センターの見学会と滋賀県下水道ハブ誘致致会議についての講演会を開催した。
まず、湖南中部浄化センターで下水処理の仕組みや過程を勉強した。琵琶湖では、水質が悪化する富栄養化現象が問題になっているが、滋賀県内の浄化センターではその原因となる窒素・りんを除去する「高度処理」という技術を全国に先駆けて導入している。また、下水処理によって生じる汚泥は、最終的に溶融スラグ化して建設資材などへの有効活用を図るなど、処理水や汚泥もできるだけ自然環境の負担にならないよう配慮されているとのことであった。
その後、実際に約63.7haの広大な下水処理施設を見学した。下水管から流入してきた排水は異臭がしたが、処理され琵琶湖に放水される直前の水は飲めそうなほどきれいであった。
その後、滋賀県が注力している下水道ハブ誘致会議の現状について講演を聴いた。海外における上下水道ビジネスは、今後、大きな需要が見込まれ、2025年には約80兆円規模の市場に成長する見通しであるが、日本企業は優れた技術を持つものの、運営・管理を含むトータルマネジメントの実績は少ない状況である。このため、海外の公共セクターなどに対し、官民連携により、水源確保から上下水道事業までの水管理をパッケージとして海外へ展開することを検討している。その下水道技術の国際戦略拠点候補地として、滋賀県は矢橋帰帆島に設置を求めているが、東日本大震災の影響で、拠点候補地の選定が現在足踏み状態であるとのことであった。参加者は皆、熱心に講演を熱心に聞き、有意義な見学会となった。
見学会終了後、場所を移動しロイヤルオークホテルにて懇親会を実施。参加企業の親睦を図った。