社内ベンチャー研究会は、社内ベンチャーの事例及び社内ベンチャー経営者の狙い・意図・背景を取り上げることにより、関西活性化のためのベンチャー人材育成の糸口を模索するものである。 　平成17年度、第３回目の研究会は9月22日(木) ＮＢＫ事務局ビルセミナールームにて、南海電気鉄道（株）の南海ロケーションサービス担当者 阿草貴幸氏を講師にお招きし、26名が参加して開催された。南海ロケーションサービスは南海電鉄グループが所有・運営する施設及び車両を映画・ドラマ・テレビ番組・ＣＭ・雑誌等の撮影場所として提供し、その他、撮影に関する各種手配をするという事業である。同事業は、起業家的発想を持つ人材育成と企業の風土改革を目的として03年に創設された南海電気鉄道（株）の社内ベンチャー制度の第1号として今年１月に事業化。自分がやってみたい仕事を自らの手で作り上げていくという強い思いを持って、当時駅員だった阿草氏が一から立ち上げたものである。講演では同社の社内のベンチャー制度における提案者としての応募の動機から、大企業における新規事業立ち上げのご苦労話など、多くの企業が悩んでいる切実で身近な話を中心にお話しをしていただいた。
　また、今回は参加者が3グループに分かれ、今後の同事業のさらなる発展の戦略をディスカッションし発表した。参加者が皆、自分の事業のことのように悩み、考え、討議し、真剣さと熱意のある大変、内容の濃い研究会となった。